皆さんは、木造住宅というとどのような家が思い浮かびますか?
やはり、上のような柱と柱をつなぎ合わせた家をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
ただ、時代が進むにつれて木造住宅でも様々な工法が確立されてきて、メーカーごとにオリジナルの工法があることも多くなっています。
今回は、そんな木造の工法の比較と解説をしていきたいと思います。
◆木造の工法は大きく分けて3種類
各メーカーによって名前が異なったり、呼び名が何種類もある工法があったりしますが、基本的には次の三種類から派生した工法です。
・在来軸組工法
・ツーバイフォー
・木造ラーメン工法
それではこの三つの特徴を順に説明していきます.
◆在来軸組工法
これがいわゆる一番オーソドックスな上の写真でも見ていただいたような工法です。
柱と梁を組み合わせた日本独特の工法です。
現在建てられている家のほとんどがこの在来軸組工法で、多くの工務店やメーカーがこの工法で家を建てています。
◇在来軸組工法のメリット
・職人が多く、対応できる会社が多い。
日本の伝統的な工法なので、対応することができる職人さんが非常に多く、対応できる業者が多いため、予算に応じて幅広くメーカーや工務店を選択することができる。
・間取りの自由度が高い
設計上の制約が少なく、比較的自由に間取りを考えることができる。
また、リフォームなども行いやすい。
◇在来軸組工法のデメリット
・耐震性
ほかの工法と比べると、在来軸組工法だけでは耐震性能が弱いです。
ただ、現在はメーカーごとに様々な工夫をしており、高い耐震性能を誇るところがほとんどです。
・工期が長い
ほかの工法と比較すると、一本一本の柱を正確に組み合わせていく必要があるので、工期が長くなりやすく、着工開始から6~8か月ほど必要になります。
・職人によって品質に差が出やすい。
昔ながらの日本の家づくりは、かんなや彫刻刀で木材を削り組み合わせていくという方法がとられていたため、職人差の腕によって品質が大きく変わってしまうという事が考えられます。ただ、現在は木材を工場であらかじめカットしていることや、木材同士を金物で接続していくことがほとんどなので、職人さんによる品質の差はほとんど無くなっているといっていいと思います。
◆ツーバイフォー
こちらはアメリカでは一般的な工法で、日本でも普及されつつある工法です。
先ほどの木造軸組み工法は柱で家を作るのに対して、面で作り出すのがツーバイフォーです。
ツーとフォーが出てくるのは『2インチ(5.08㎝)×4インチ(10.16㎝)』のサイズの角材を使っている為です。
◇ツーバイフォーのメリット
・耐震性に優れている
柱で力を分散する軸組工法と比べて、ツーバーフォーは面で力を分散させることができるので、耐震性能が比較的高い傾向がります。
また、風の力を防ぐことにも優れています。
・品質が安定している
ツーバイフォーは、アメリカの開拓時代に家の需要が増えたため、人でさえ得ることができれば誰でも家を建てるように開発されたというのが起源の工法です。
なので、大工さんにかかわらず安定した品質でお家をご提供することができるというメリットがあります。
また、材料が規格化、工法がシステム化されているので工期を短くすることができるため、仮住まいが必要な方はその費用を抑えることができます。
◇ツーバイフォーのデメリット
・大きな窓が設置しづらい
上で説明したように、面で家を支えている構造のため、その面に大きな穴をあけてしまうと強度が著しく低下してしまいます。
家に大きな窓をつける希望や計画がある方がツーバイフォーを選ぶことは難しいかもしれません。
・プランに制約が多いかつ、リフォームが難しい
この工法は箱のように面で家を支えているので、壁の形を変更したり、壁を抜いて部屋を広くしたりするという事が困難です。
また、将来的に間取りを変更したいと思っても構造上難しいいためリフォームすることができないという可能性もあります。
◆木造ラーメン工法
こちらの工法は日本でも昔から存在しており、大型施設で主に採用されていましたがつい最近になって一般の住宅でも採用されるようになりました。
この『ラーメン』とはあの食べ物の“ラーメン”ではなく、ドイツ語で【剛接合で骨組みされている枠】という意味があります。
剛接合というのは、ものすごく簡単に言うと部材と部材をガッチガチに接合することです。
そうすることにより、在来軸組工法では筋交いなどがなくても家を作ることができます、
◇木造ラーメン工法のメリット
・コンクリート増のような大空間を実現できる。
従来の木造建築では難しかった大空間を実現することができます。
上で書いたように筋交いなどが必要にならないので、壁などを減らし大空間を作り出すことができるのです。
また、室内の間取りも自由に決めることができ、大きな窓の設置も可能になります。
つまりこの工法は、自由な設計、自由なデザインを求める方にはうってつけの工法になってくると思います。
◇木造ラーメン工法のデメリット
・比較的地震に弱い
剛接合によって枠の形を強固にしているとはいえ、枠だけで支えているこの工法はほかの工法と比較するとどうしても耐震性能は低くなる傾向にあります。
ただ、柱をがっしりと固定しているので、揺れ自体は非常に小さくすることができます。
・価格が高い
非常に高精度な加工や施工が必要になるため、基本的に軸組工法やツーバーフォーよりも価格が高くなる傾向にあります。
◆桧家住宅名古屋は?
桧家住宅名古屋は在来軸組工法を基本として、さらにツーバイフォーを取り入れたハイブリット工法というオリジナルのお家づくりをしています。
これによって、耐震性能は全棟最高等級水準になっています。
メインは在来軸組工法なので、ツーバイフォーでは難しかった大きな窓も設置することができます。
◆実際にどうなっているのか見てみたい!
家が出来上がっている状態だとなかなか直接見ることができないのが構造の部分です。
住宅展示場でも見ることはできません。
弊社では、インスタライブやZOOMを使用し、建築中やお引渡し前のお家のご案内や実際に住み始めたお客様の声を聴くなど様々な企画、イベントを行っております。
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